セルシン 半減 期。 【薬剤師が執筆】セルシン錠の4つの効果と10の副作用まとめ

減薬者必見!ベンゾの力価と半減期をどこよりも分かりやすく説明

セルシン 半減 期

1.抗不安薬ベンゾジアゼピン系薬物とは セルシンとデパスは、どちらも「 ベンゾジアゼピン系」というグループに分類される薬です。 脳の中には「 ガンマアミノ酪酸 GABA :ギャバ 」という物質があります。 これは、脳の神経細胞の興奮を鎮める働きをしています。 ベンゾジアゼピン系薬物は、こうしたGABAの機能を助ける効果を共通して持っています。 簡単にいえば、 脳の過剰なはたらきにブレーキをかける薬です。 このような性質を持つことから、ベンゾジアゼピン系薬物は、主に次の目的で用いられます。 セルシンとデパスに関しては、いずれも不安に対する作用が強いのが特徴です。 したがって、これらは不安の軽減を目的に使用されることが多く、こうした薬物を特に「 ベンゾジアゼピン系抗不安薬」と呼びます。 セルシンとデパスで大きく異なるのが、効果の持続時間です。 後述するようにベンゾジアゼピン系薬物にはたくさんの種類があり、いずれも作用のメカニズムなどは共通しているため、どういった効果が得られるかも似ています。 一方で、持続時間については相当に幅広いのが特徴です。 薬の作用がどのくらいの期間続くのか推定する目安に、「 半減期」があります。 これは、血液中の薬物濃度が半分になるのにかかる時間を意味します。 例えば、ある時点で血液中に10 単位は省略します あった薬物濃度が、3時間後に5になった場合、この薬の半減期は3時間です。 半減期が長い薬は身体から抜けるのが遅いので、効果が長続きする傾向にあります。 半減期が短い薬は、この逆になります。 薬の半減期は、どういった人に使うかで大きく変動するのが普通ですが、参考までにいうとセルシンの半減期は2-4日程度 1 、デパスのそれは6時間程度 2 というデータがあります。 比べてみると10倍近いかそれ以上の差があり、同じ系統の薬なのにずいぶんと違うことがわかると思います。 このような理由から、 セルシンは長時間型の、 デパスは短時間型の薬と呼ばれます。 では、効果の長いセルシンの方が優れているかといえば、一概にはそうとはいえません。 このあたりも含めて、以下でもう少し詳しく説明します。 ちなみに、セルシンとデパスはそれぞれ商品の名前で、含まれる有効成分は順にジアゼパム、エチゾラムといいます。 薬の名前が成分名の方で書かれていることもありますが、物としては同じです。 2.セルシンとデパスの効果の違い どのベンゾジアゼピン系薬物にもいえることですが、これらは あくまでも対症療法を目的にした薬です。 つまり、病気や症状の根本的な原因をどうにかできるものではありません。 後述する副作用の問題もありますので、 理想的には必要な時だけ短期間使って、その後はスパッとやめてしまうのが望ましい薬です。 セルシンとデパスでは効果の内容はほとんど同じですが、目的に応じてどちらが使われやすいかが微妙に異なっています。 2-1. 不安に対する効果 抗不安薬の名前の通り、さまざまな病気・状況における不安をやわらげます。 例を挙げれば、パニック障害など不安自体が症状の一つである病気はもちろん、手術のために全身麻酔を施す前に不安緊張を緩和するためにも使われます。 このような麻酔の前に使う方法を 麻酔前投薬と呼び、今回取り上げた薬ではセルシンがよくこの目的で利用されます。 ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、効果が短期的に自覚しやすいため、患者さんとしてはどうしても頼りがちになる薬でもあります。 しかしながら、こうした「使ってすぐ効く」特性は、ときとして落とし穴となることもあります。 例えばうつ病の治療に抗うつ薬とベンゾジアゼピン系抗不安薬が併用されることは、よくあります。 抗うつ薬は、うつ病にとてもよく効くのですが、 効果が出始めるまで数週間かかるのが普通です。 つまり、飲み始めてからしばらくは、効果が出ない期間があるのです。 一方で、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は飲んですぐに「効いた」という感じがする。 結果として、より重要な抗うつ薬がきちんと飲まれず、抗不安薬ばかり飲んでしまう、といった状況が起こりえます。 これでは病気の改善は非常に難しくなります。 したがって、 何らかの根治療法と併用される場合は特に、抗不安薬は補助的な薬であることをしっかり理解したうえで治療にあたることが肝要です。 ともあれ、だからといって抗不安薬はなるべくもらわない方がよいのかと聞かれれば、そうともいい切れません。 抗不安薬を持っていることで、「不安が起きても、これを飲めば大丈夫」といわば精神的なお守りとなる場合も多いからです。 こうした安心感から、結果的に飲まずにすめば最高です。 ある意味で、抗不安薬のもっとも有効な使い方かもしれません。 2-2. 筋肉の緊張に対する効果 これまで紹介しませんでしたが、ベンゾジアゼピン系薬物は、筋肉の緊張を緩和する効果も持っています。 過度な筋肉の緊張は、その部位に痛みを起こします。 もっとも身近な例は、 肩こりでしょう。 そのほか、一部の頭痛もこうした仕組みで生じます。 ベンゾジアゼピン系薬物は、こうした症状に有効であると知られています 3。 この目的に使用される場合には、デパスなどの短時間型の薬が汎用される傾向にあるといえます。 3.セルシン、デパスの副作用と服用の注意点 ここからは、ベンゾジアゼピン系薬物の副作用について説明します。 代表的なのは、 眠気と依存です。 ベンゾジアゼピン系薬物は睡眠薬として用いられるものもあると、さきほど書きました。 抗不安薬として使うセルシンやデパスは、この系統の薬のなかでは相対的に眠気が起きにくいのですが、基本的な作用メカニズムは同じですからやはりゼロというわけにはいきません。 さらに、上で紹介した筋肉の緊張を軽減する効果と組み合わさることで、 転倒が起きやすくなることが知られています。 これは、足腰の筋力が低下した高齢者で特に顕著です 4。 効果の持続時間が長いセルシンのような薬は、眠気などの影響も長続きしやすいので、より注意が必要となります。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 抗不安薬の依存性について もう一つの大きな副作用が、依存です。 古くから、ベンゾジアゼピン系薬物には依存性があることが知られていました 5。 一般に、半減期の短い =作用時間が短い 薬物ほど、依存が早期に起こりやすいといわれています。 また、依存状態にある人が急にその薬を使うのを止めると、とても気分が悪くなるほか、不眠、不安、頭痛といった症状が現れます。 これを 離脱症状といいます。 この離脱症状も、半減期の短い薬物で強く出やすいとされます。 つまり、依存性に関してはセルシンよりデパスで、より注意が必要といえます。 さきほど、ベンゾジアゼピン系薬物はできるだけ短期の使用にとどめた方がよい、と書いたのはこれが理由です。 短時間型のベンゾジアゼピン系薬物で依存状態となった場合、事前に長時間型の薬に置き換えることで、スムーズに中止に持っていく方法がとられることがあります。 依存状態へのなりやすさは、主に薬の種類・使う量・使う期間の3つによって決まります。 つまり、長期的に服用する場合でもごく少量であればそれほど問題にならないこともありますし、逆に短期使用でも一度に大量を用いればリスクは上昇します。 要はバランスの問題ですので、不安がある場合は使用する前に尋ねてみるのがよいでしょう。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 眠気・依存のいずれも、決められた使い方を守らないとリスクが高まります。 使い古された言葉ですが、 薬は用法・用量を守って、正しく使うようにしてください。 4.その他のベンゾジアゼピン系薬物 最後に、セルシン・デパス以外のベンゾジアゼピン系薬物を少しだけ紹介します。 最初の説明と重複しますが、まず期待する効果にもとづいて抗不安薬と催眠薬に分類されます 厳密には、両方の性質を併せ持った薬物もありますが、ここでは便宜上どちらか片方だけにいれてあります。 このそれぞれで、さらに効果の持続時間によって短時間型・中時間型・長時間型、などと分けられます。 以下で具体的な薬の名前を列挙します。 薬の名前は成分名で記載し、括弧内に代表的な商品名を併記します。 ベンゾジアゼピン系抗不安薬 短時間型• エチゾラム デパス• クロチアゼパム リーゼ 中時間型• ロラゼパム ワイパックス• アルプラゾラム コンスタン、ソラナックス 長時間型• クロキサゾラム セパゾン• ジアゼパム セルシン、ホリゾン• ロフラゼプ酸エチル メイラックス ベンゾジアゼピン系催眠鎮静薬 超短時間型• トリアゾラム ハルシオン 短時間型• ブロチゾラム レンドルミン• リルマザホン リスミー 中時間型• フルニトラゼパム サイレース• エスタゾラム ユーロジン 長時間型• フルラゼパム ダルメート• Gamble JA, et al. Br J Anaesth. 1976 Nov;48 11 :1087-90. PMID: 999769• デパス錠 添付文書 田辺三菱製薬株式会社• Hirata K, et al. Intern Med. 2007;46 8 :467-72. PMID: 17443036• Masudo C, et al. Yakugaku Zasshi. 2019;139 1 :113-122. PMID: 30606917• Hollister LE, et al. Psychopharmacologia. 1961 Feb 20;2:63-8. PMID: 13715373.

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セルシン、メイラックスなど半減期の長い薬は1日ききますか?

セルシン 半減 期

セルシンは向精神薬と呼ばれる薬です。 不安や緊張、抑うつなどのメンタルの治療、筋痙攣、麻酔の前などに使用されます。 向精神薬とは、中枢神経に作用して精神機能に影響を与え、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などをまとめた薬の総称です。 剤形は錠剤(2mg/5mg/10mg)、散剤(1%)、シロップ(0. 1%)、注射液(5mg/10mg)があります。 セルシンのジェネリック セルシンは武田薬品工業が販売している薬で、成分はジアゼパムです。 ジアゼパムを含む同じ効果をもつ薬には、ほかに、丸石製薬が販売しているホリゾンがあります。 ジアゼパムは一般名で世界共通で使用するのに対し、セルシンやホリゾンは販売している製薬会社が名付けた商品名です。 これらのジェネリック(後発品)には、「ジアゼパム」という商品名で各メーカーから販売されています。 セルシンの効能効果は、添付文書によると以下のとおりです。 肩こりへの使用 セルシンには、筋肉を緩める作用があるので、肩こりや腰痛などを緩和するために処方されたり、筋緊張型頭痛などにも用いられることがあります。 セルシンの添付文書には効果時間の記載はありませんが、同じ効果をもつホリゾンには血中濃度の記載があります。 薬を使用してから、血液中に薬の成分が行き渡ると血中濃度はピークを迎え、これを「最高血中濃度」といいます。 ジアゼパムの場合、最高血中濃度に到達する時間は60分です。 最高血中濃度になるまでに、薬の効果を感じることができます。 つまり、ジアゼパムを使用して60分経つまでには、効果を感じることができるのです。 セルシンの半減期 血中濃度が半分になる時間を「半減期」といい、半減期を過ぎると薬の効き目がゆるやかに弱くなっていきます。 セルシンの半減期ははっきりと提示されていませんが、24時間以上の長時間作用する薬とされています。 セルシンの主な副作用には、眠気、ふらつき、めまい、黄疸、頻脈、吐き気などがあります。 慢性気管支炎などの呼吸器疾患に使用した場合、頻度は不明ですが、呼吸抑制が現れることがあります。 体調の変化を感じた場合は、すぐに医師に相談してください。 離脱症状の可能性 セルシンは長期に渡って使用することで、頻度は不明ですが薬物依存を生じることがあります。 使用中は医師の指導のもと、用量や使用期間に注意するようにしましょう。 また、セルシンの使用を中止したり、使用量を急激に減らすことで、頻度は不明ですが離脱症状が現れることがあります。 離脱症状とは、痙攣発作、せん妄、振戦(ふるえ)、不眠、不安、幻覚、妄想などです。 セルシンの使用を中止する場合には、徐々に減量するなど医師の指示に従ってください。 セルシンを使用中の飲酒は、眠気、注意力・集中力・反射運動能力などが低下する恐れがあります。 セルシンとアルコールを併用することで、互いに、中枢神経を抑制する作用を強めると考えられています。 そのため、セルシンを使用中は、アルコールの摂取を控えるようにしてください。 もし飲酒する際には医師の従います。 また、セルシンには併用注意の薬があります。 使用中の薬がある場合には医師の診察を受ける際に必ず相談してください。 セルシンとよく比較される薬に、向精神薬のデパスがあり、どちらも筋肉を緩める作用を持つ抗不安薬です。 デパスは抗不安作用ととともに、鎮静効果や催眠作用があり、半減期はおよそ6時間の短時間作用型の薬です。 抗不安作用は、セルシンより3~5倍強いとされています。 薬の使用は、どちらの薬が効果が強いということでは決められません。 薬にはそれぞれの特性があり、効果時間や作用の強さ、他の薬との併用、個人の症状などによって、同じ疾患であっても処方される薬は異なります。 そのため、使用する薬を決定することは医師との相談が大切です。 疑問に思うことは自分から質問しましょう。 おわりに セルシンは、不安や緊張を鎮め、筋肉のけいれんの症状を改善する薬です。 メンタルの不調の改善薬として使用する場合、副作用が出る恐れがあるので、必ず医師の指示に従って使用してください。 出典:独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページ.

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半減期 (薬学)

セルシン 半減 期

どうして不安や緊張感が和らげるんだろう?? セルシンを服用することで、どのようにして不安や緊張感が和らぐか簡単に説明します。 人は眠っているときに、 脳を落ち着かせるための物質(クロロイオン)が放出されています。 セルシンを服用することで受容体が刺激されて、この物質(クロロイオン)が放出されるのです。 そしてこの物質(クロロイオン)が放出され、不安や緊張感が和らぐのです。 具体的には、 ・うつ病 ・神経症 ・心身症 上記のような症状に対してとても効果的な薬です。 ちなみに神経症とはストレスが原因で心に障害が現れることで、心身症とはストレスが原因で体に障害が現れてしまうことです。 セルシンを服用してストレスが和らぐ効果が期待できるのはもちろんですが、それに伴ってストレスが原因となっている 心・体の障害を改善する効果も期待できるのです。 多めに服用することはやめましょう。 処方された量よりも多く服用してしまうと、体が 薬に依存するようになってしまうので注意する必要があります。 また薬を減らしていくときは医師と相談しながら、徐々に徐々に減らしていきましょう。 また重大な副作用として、 ・かえって興奮してしまう ・息苦しくなったり、頭が痛くなる などの症状が現れることがあるので、念のため注意をするようにしましょう。 (ただ上記のような重大な副作用が現れることはほとんどありません。 ) それ以外でも何かおかしいと感じた場合には、必ずかかりつけの医師・薬剤師に相談するようにしてください。 セルシン錠の種類を分かりやすく! これが最後の見出しです。 最後の見出しでは、セルシンの種類についてお伝えしていきます。 セルシンには、 ・セルシン錠2mg、 5mg、10mg ・セルシン散1% 上記の4つの種類があります。 セルシン散1%は、錠だと喉に詰まらせてしまう恐れのある人に対して処方されることが多いです。 あとの2つの薬の違いは見てもらえば分かると思いますが、セルシンに含まれている薬の成分量が違うだけです。 それは、症状や年齢によって服用する量が違うからです。 成分量が違うセルシンが存在するのは、 症状によって服用量が異なるからです。 またセルシンは、小児に対して用いられることもあります。 これはセルシンがストレスだけでなく、 熱性痙攣やてんかんの痙攣発作に対しても効果的であることがわかっているだけでなく、50年以上用いられている安全性の高い薬でもあるからです。 では、まとめの方に移っていきます。 スポンサーリンク まとめ では、今回のまとめの方に移っていきます。 今回はセルシンの効果や副作用を中心に様々なことをお伝えしてきました。 要点を押さえると・・・ 1. セルシンは不安や緊張感を和らげる! 2. セルシンは副作用で眠気・ふらつきが生じることがある! 3. セルシンには3つの種類がある! 今回の内容をまとめるとこのようになります! セルシンと同じように不安感や緊張感を和らげる、 アルプラゾラムという薬を知っていますか? 知らないという方はぜひ以下の記事をご覧ください。

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